あなたの性格は変えられます。
そう聞いたらあなたは信じますか?
少し前の僕だったら信じなかったでしょう。
しかし、今は信じています。
性格は変えられる、と
正確に言うと「別人を演じる」ことはできる、と・・・
本当の自分て何だろう?
みなさんは本当の自分を知っていますか?
そんなの知っているよ!うまれてからずっとこの体と心で生きてきているのだから!
とおっしゃるかもしれません。
しかし、その自分は本当の自分じゃないかもしれないし、複数の「自分」が存在するかもしれません。
自宅にいる時、職場にいる時、趣味をしている時、上司と過ごしている時、恋人と過ごしている時。。。
私たちは、常に同じような言動をとるとは限りません。
場所や人が違うと言動が変わります。
自宅と職場で全く同じ振る舞いをする人はいるでしょうか。
いるかもしれませんが、家族との接し方と会社の上司との接し方は違う人が多数でしょう。
実は私たちは、意識するしないにかかわらず、性格を演じ分けているのです。
そして、このように性格を演じ分けることは私たちの幸福度に大きく関わっているのです。
人間の動向を決定づける3つの動機
心理学者のブライアン・R・リトルは人間が意思決定をする際に動機づけする要因を3つに分けて説明しています。
遺伝的動機
遺伝的動機とは遺伝によって行動が支配されるということです。生まれ持った気質のことですね。
今さら説明するまでもないかと思いますが、人間の性格は遺伝によるところが大きいわけです。
人間は、その生まれ持った気質にしたがって行動を決めています。
新生児の実験で、大きな音に対して逃げる場合と近づこうとする場合で、
大人になってからの性格の違いを比べると、逃げた新生児は内向的に、
近づいた新生児は外向的になったそうです。
また、幸せホルモンと呼ばれるオキシトシンのレベルの高低によって協調性のあるなしを計れるそうです。
オキシトシンの分泌レベルは遺伝で決まっているのです。
それでは、遺伝的動機だけで私たちの性格は決まってしまうのでしょうか?
社会的動機
遺伝的動機だけでなく、私たちの行動は社会的動機による影響も大きく受けます。
社会的動機とは、人生に起こるさまざまな状況下で「社会的に適切に振る舞う」方法を学ぶことです。
本来、内向的な人が職場では外向的に振る舞ったりするのは、
その方が社会的に適切と判断したからです。
この場合、外向的に振る舞った言動もまたひとつの性格と言えるのです。
社会的動機は遺伝的動機と同じように強力な影響を及ぼすのです。
個人的動機
個人的動機とは、私たちが生活の中で追及している計画や目標(パーソナル・プロジェクト)と深く関連する、その人固有の動機である。
これが一番重要かもしれません。
つまり、人生の目標を設定し、それをクリアしようとする意識が自分の性格(行動)を変える、
ということです。
みなさんは、人生の大きな目標はありますか?
目標がある方はその目標を達成するために必要な性格を手に入れる可能性があるわけですね。
- 仕事で結果を出したい
- 東大に入りたい
- 世界一周したい
- 幸せになりたい
- 身近な人を幸せにしたい
目標はいろいろあるかと思います。
これらの動機づけがはっきりしていれば本来の自分にはない性格を演じることも無理ではないはずです。
むしろ、楽しくすらあるでしょう。
これが個人的動機の強さです。
プロ意識が人生の方向性を変える
プロ意識は個人的動機と深く結びついているため、もう一人の自分を演じることが苦にならなくなるそうです。
例えば、ある人は本来内向的な性格かもしれません。
しかし、パーソナルプロジェクトは美術の世界で成功したい、と考えているとします。
室内で絵を書くことが好きですが、美術の世界で成功するために積極的に自分の絵を売り込み、
個展を開く、という行動をとるようになる。
結果、外向的な自分が生まれパーソナルプロジェクトを成功へと導くのです。
まとめ
3つの動機を理解することによって、自分の性格にプラスアルファをもたらし人生の幅を広げてくれそうです。
ただし、あまりにも自分の置かれた環境が目標達成困難なのであれば、
環境を変えてみたり目標を変えてみることも必要かもしれません。
性格(行動)を変えるには相応の負荷がかかります。
疲れたときは、もともとの遺伝的な性格に戻ってゆっくり休むのが良いかもしれませんね。
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