こんにちは、ケンケンです。
今回は請求書を完成するまでをご紹介します。
まだ初級編①②を見ていない方は以下をご覧ください。
[請求書作成初級編②]エクセルを使いこなすための第一歩[入力規則・フィルター]
エクセルで資料を作成するときに、
- データが入っているシートをコピーして使っていませんか。
- 作った資料をきちんと管理できていますか。
僕の経験則ですが、資料を完成させて管理するまでの工程をおろそかにすると後々面倒になります。難しいことではないので、これを機にこの問題を解決してしまいましょう。
この記事をお読みいただくと、資料作成の基礎的な法則と作成済み資料の管理方法が学べます。
僕は、経理と会計事務所合わせて15年ほど働いていた経験があり、資料整理や管理という面で実績がありますので信頼性はあるかと思います。
請求書を完成させよう
いよいよ請求書を完成させる工程です。
上記でも触れましたが、過去の使いまわしでデータが入ったままのシートをコピーして使っていることはありませんか?
それは基本やめたほうが良いです。ミスが起こりやすくなります。
内容がブランク(空欄)のシートをコピーしてから該当するデータを貼り付けて使いましょう。
結果的にミスが少なく管理しやすい資料が出来上がります。
それでは具体的に作業していきましょう。
■元シートをコピーして使おう
元の書式を用意しコピーして使うのが基本です。
その理由は、
- ミスを減らすため
- 使い回すため
です。
では、画像とともにコピーの仕方をご紹介します。
請求書のオリジナルデータである「請求書(元)」シートを複製します。
いかがですか。ショートカットを使ってシートをコピーすることができますので図を参考に試してください。
シートを複製し、オリジナルシートを残すことにより上記で示した通り、ミスを減らして、使い回すことができます。
■請求データをコピーして貼り付けよう
ここではまず前回お話しした並べ替えの復習をしましょう。
具体的な方法は以下を参照ください。
請求先順且つ日付順に並べ替えが完了したら、株式会社AAAに該当する範囲をせんたくするため「C2」セルをクリックし「G5」セルまで範囲選択しましょう。その際も、使えるショートカットがあるので図を参考に試してみてください。
シート名とあて先の欄の名前も変えましょう。
同じようにすべての請求先のシートを作成しデータをコピーしていきましょう。
全請求先シートが出来たら完了です。
では、引き続き完成したシートをPDFに変換していきましょう。
PDFで保存しよう
PDFは使っていますか?
資料を保存するならPDF化しておいたほうが基本的に良いです。
エクセルファイルで保存することはおすすめしません。
なぜなら、、エクセルファイルだとデータ変更が可能だからです。本人が意図せずにデータを変えてしまったり破損ことがあるので、PDF化してデータを変更できないようにしておきましょう。
それでは、具体的に見ていきましょう。
■PDFで保存する意味
先ほども少しお話ししましたが、PDF化する理由は、
- データの修正や変更防止
- 信ぴょう性の向上
- 管理上の利便性向上
以上があげられます。
ひとつずつ解説していきます。
・データの修正や変更防止
当然ですが、請求書に限らず実務で使う資料は、いつどのタイミングで完成したかを確定する必要があります。
エクセルファイルのままだと確定時期が分からないため、先方に送った資料と相違点が発生した場合に、原因を特定することが困難になります。
それを防止するために、PDF化して資料を確定させてしまいましょう。
・信ぴょう性の向上
PDF化すると基本的にデータの修正ができないようになりますので、PDFに変換されている時点で信ぴょう性、信頼性が高まります。
紙ベースの資料を複合機からサーバへPDFで送信して社内管理している方も多いかと思います。こういう面からもPDFは信ぴょう性、信頼性が担保されています。
・管理上の利便性向上
重複するかもしれませんが、PDFは管理上優秀です。
PDFに変換されている時点で、資料が確定していることは一目瞭然ですし、作成順などに並べておけばあとで探すのも簡単です。
作成順にするコツやメリットについては以下の記事で説明しています。
【PC操作】Altキーで快適ショートカット術【フォルダ間の移動はこれでOK】
エクセルファイルのままだと、ひとつのファイルに複数のシートを作ってしまって、結局どこに過去資料があるのか分からなかったりします。
ひとつずつPDFに変換するのは面倒かもしれませんが、管理上重要ですのでやって損はないと思いますよ。
■ショートカットを使って保存してみよう
PDF化もショートカットを使うと楽にできます。
これでPDFの変換ができます。シートすべてをPDFに変換してみましょう。
また、複数同時に変換することも可能です。以下ご覧ください。
この状態でPDF変換すると、複数のシートが一つのファイルに集約されてPDF化されます。お試しください。
最終的にフォルダ内はこんな感じになりました。
■名前の付け方にはコツがある
PDFに変換したものの名前の付け方にはコツがあります。詳しくはこちらをご覧ください。名前の付け方も管理上重要なことですので、この機会に法則性をマスターしてください。
もう一度フォルダ内をお見せしますが、こんな感じで名前をつけてみましょう。
また、作ったPDFの名前をリスト化してエクセルで管理する方法もあります。
ボリュームが多くなってしまうので別の機会にご紹介しますが、作ったファイルをリスト管理するとさらに効率化が促進します。VBA制御する時にも便利です。おすすめです。
あと、最後に「請求データ」シートのデータをID列で昇順に並べ替えておきましょう。
これで、請求書作成の初級編は終わりです。
ショートカットなどは反復練習することが重要ですから、実務で積極的に取り入れてマスターしていってください。
おまけ:紙ベース資料は極力減らそう
PDFは信ぴょう性と信頼性があるとお話してきました。
ということは、紙ベースの資料を削減できるということでもあります。
最近では経理資料(領収書や請求書)ですら、紙でなくPDFでOKという風潮があります。
紙の資料が多くて困っている、という職場で働いている方は、PDF化に取り組んでみるのも良いかもしれませんね。
※注意!!あくまで筆者の私見ですので実際に取り組む際は慎重に検討してください。
初級編のまとめ
初級編のまとめです。
- 書式やデータの作り方
- ショートカットや入力規則
- 並べ替えやフィルター
- 基本的な関数
などを主にご紹介してきました。
いずれもエクセルを使いこなすために重要な基本事項ですので、何回も復習して自分のものにしてほしいです。
この初級編は、空手でいうところの正拳突きみたいな感じかな、と思います。
僕は空手はしませんが・・・
正拳突きは基本であり奥義である!
という格言めいたものを聞いたことがあります。最初に覚える基本技だけど、極めると奥義と呼べるほどの技に昇華される、ということですね。
エクセルにおける正拳突きは、まさに初級編でやってきたことかと思います。
僕自身、複雑な関数やVBA(マクロ)を使って作業することは多いですが、土台となる資料は必ず初級編の知識(基本技)をもとにして作っています。
そうすると、上乗せする部分(関数やVBA)が簡潔に表現でき、高レベルの仕事(奥義?)ができます。
- 簡単だから
とか
- 早く高度な関数を使いたい
- 早くVBAでコードを書きたい
といった理由で基本をおろそかにするのは危険です。
いざ関数やVBAを覚えたはいいけど応用が効かなくなる可能性が高いです。
例えば、VBAをがんばって覚えて
シートAのデータをシートBにコピーするコードが書けた!
というレベルに達するとけっこううれしいですよね。
でも、落ち着いて考えると、これ、初級編のショートカットを駆使したほうがよっぽど
早くてスマートだったりします。VBAあるあるです。
こんなことにならないように初級編の知識をベースとして次に進まないと、これから学ぶことがただの知識になってしまい、スキルといえるレベルに昇華できない可能性が高いです。
ですので、初級編の勉強は基本であり奥義である!と思ってマスターしてください。
その後で次のレベルに進むと学習が非常に楽になります。
今後、当ブログでも高度な関数やVBAの使い方を公開していこうと思っていますのでご期待ください。
本記事のまとめ
今回は、
- 請求書の完成まで
- 並べ替え(復習)
- PDFの重要性
- PDFに変換するときのショートカット
をご紹介しました。
しつこいようですが、ここまでは基本事項のみで資料を作成しましたが、重要な考え方がたくさん含まれます。
基本をマスターしていれば、高度な関数やVBA(マクロ)を学ぶときの苦労をかなり軽減できるので復習を忘れずにしてくださいね。